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信仰奨励委員会 八巻 知子

今号では、「日日の善行」について考えてみたいと思います。

指導者の皆さんは、スカウトのスローガンである「日日の善行」について、どのようにスカウトたちに話し、実践に導いているでしょうか?
日常生活の中で起こる身の周りの出来事に目を向けたとき、人から受けた親切や恩に対して、自分にできる何かしらの善いことを毎日見つけて行う、ということも「日日の善行」では大切です。

おきてのひとつに「スカウトは親切である―スカウトは、すべての人の力になります。幼いもの、お年寄り、体の不自由な人をいたわり、動植物にもやさしくします」とあります。また、ビーバー部門では「きまり」の中に「ビーバースカウトはよいことをします」、カブ部門ではさだめのひとつに「カブスカウトはすすんでよいことをします」と定められています。

「善いことってどんなこと?」をテーマに、ゲーム形式でスカウトたちと考えたり、組集会や班集会の宿題にして隊活動や家庭でできるプログラムにしてみたりするのもよいでしょう。そして、実践できたら必ず誉めてあげること。はじめのうちは意識して善いことを行ったとしても、それが習慣となり次第に意識しないで自然に善いことができるようになる、そのようにスカウトたちの人格が豊かに形成されることで、他の人や社会に役立つ人材へと成長していくのではないでしょうか。

私の信じる信仰の教えの一節に『人を幸福にしなければ、自分は幸福になり得ない。善事を多くした人ほど幸福者になるのである。簡単にいえば、できるだけ善事を行い、時間さえあればいつでもなにか善いことをしようと心がけるのである』とあります。B-Pも同様のことをいわれています。私たち指導者自らが善いことを考え善い言葉を使い、善い行いを心がけていくことで、必ずやスカウト一人ひとりによい影響を与えることができ、自ら「日日の善行」を実践できるスカウトがたくさん増えるということを信じます。

ボーイスカウト日本連盟機関誌「SCOUTING」2020年5月号より

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