第8回 指導者向けの海外派遣プログラム
【国際キャンプスタッフ計画派遣】
旧マウントレーニア地方協議会 キャンプ・ハホバス(ワシントン州)
国際キャンプスタッフ計画派遣は1967年に開始され、これまでに通算312人が派遣されています。多い年には30数名が派遣されていましたが、大学の試験時期の変化にも影響され、昨今は数年に1人程度の派遣となっています。
本プログラムはアメリカ国内のCouncil(地方協議会)常設野営場で開催される夏季野営にスタッフの一員として参加するもので、アメリカのスカウトにキャンプ、ゲーム、ソング等の指導を行います。参加者は単独でそれぞれの野営場に配属され、1~2週間の準備期間+6~8週間程度有給スタッフとして勤務します(その後1~2週間程度の米国内個人旅行等も可能です)。アメリカのボーイスカウト隊は通常1週間の夏季野営をCouncil常設野営場で実施します。ここには一度に数ヶ隊から10数ヶ隊がキャンプを行える施設があり、水泳、アーチェリー、自然、パイオニアリング、救護、キャンピング、バックパッキングなど野外活動に関連するものを中心に多くのメリットバッジ(技能章)の講座が開設されています。よって何等かの技能章を指導・考査出来る人材が求められています。
今回は私が派遣されたキャンプ ハホバス(ワシントン州、1984年)のものに加え、キャンプ ウィリアム ヒンズ(メイン州、2012年)に派遣された小山訓さん(北九州第57団)から提供頂いた写真も掲載しています。
◆キャンプ ウィリアム ヒンズのURL ⇒ http://camphinds.org/
【カンダーシュテーク夏季野営スタッフ派遣】
カンダーシュテーク国際スカウトセンター
日本連盟からのカンダーシュテーク国際キャンプスタッフ派遣は1979年に開始され、これまでに通算31名が派遣されています。昨今は米国を対象とした国際キャンプスタッフ計画派遣より人気が高く、毎年のように派遣がなされています。
本プログラムは夏季の派遣が主流で、例年6月上旬から9月上旬までの3ヶ月間に亘り、スイス・ベルン州ベルナーオーバーランド(スイスアルプス)カンダーシュテークにある世界スカウト機構(WOSM)の国際スカウトセンターにて、スタッフ(世界30数ヶ国から計70名以上)の一員として働きます。現地では2週間のスタッフトレーニングを受けた後に、ハイキングガイド、クライミングガイド、場内でのSDGs、MoPイベントなどを担当する「プログラム部門」。キャンプサイト、シャレー(宿舎)、施設資材メンテナンス、食堂運営、売店、クリーニングなどを担当する「ゲストサービス部門」の業務を担います。
スタッフはショッキングピンクのウエアを着ているので、「ピンキー」の愛称で呼ばれています。
◆カンダーシュテーク国際スカウトセンター(KISC)のURL ⇒ https://www.kisc.ch/
周りに日本語を話す人がいない環境で2~3ヶ月間を過ごす経験は大変貴重です。私は国際キャンプスタッフ計画派遣に参加することにより、大学卒業後の希望進路が変わりました。
卒業後は商社に就職し、アラブ諸国や北米、アジアの国々でもビジネスを経験することが出来ましました。皆さんも2~3ヶ月の間、日本語の通じない環境に飛び出してみませんか。
きっと新しい世界が見えて来ます!
文:国際委員会 副委員長 大石 千秋