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<機関誌「SCOUTING」2022年1月号の記事を本サイトにも掲載しております。内容は機関誌発行当時のものです。>

大阪・大阪第70団

大阪・大阪第70団

JOTA-JOTIは、世界スカウト機構(WSOM)主催の公式国際行事として毎年行われる、アマチュア無線やインターネットを活用した国内外のスカウト仲間との交流を目的としたイベントです。日本では前年(2020年)を40件上回る26県連盟191のグループや個人から事前参加申請があり、19県連盟から93の実施報告が届きました。今年は、日本連盟として JOTI プログラムの体験ができる会場や、アマチュア無線の免許を持たないスカウトも無線やり取りに挑戦できる体験局を全国複数会場で運営しました。スカウティングならではの国際性のあふれるプログラムをご紹介します。


JOTA 体験会

(10月15日~17日/アマチュア無線体験局の運営/東京・愛知・大阪での3会場)

1日最大6グループ(10 ~ 15人)をベースに、モールス体験、無線技術の事前学習、アマチュア無線体験をローテーションで体験するパッケージとして展開。新型コロナウイルス感染防止の観点から、会場ごとに加盟員を対象に参加者を募り、アマチュア無線免許を持たないスカウトが国内外の人と繋がる喜びやアマチュア無線技術を楽しみながら学ぶ機会として、2020年に実施した東京会場に愛知と大阪を加え、3会場同時にプログラムを実施しました。
国内の個人局や社団局との交信が多いものの、事前告知によって全国のボーイスカウト社団局との交信も積極的に行われ、短いながらも海外との交信を体験することもできました(東京—スウェーデン、愛知—アメリカ、韓国、大阪—南極昭和基地との交信を実施)。さらに、過去に参加した近隣県連盟のボーイ隊以上のスカウトが奉仕者として関わり、参加スカウトだけでなく、奉仕したスカウトも与えられた責務達成のために真剣に取り組みました。
また、今回もアイコム(株)から3会場に体験局用の無線機を貸与いただくなど、団体および企業から資材や資料の協力、近隣無線クラブからはプログラム指導への人員協力があり、各会場で共通プログラムを展開することができました。

 

参加者 313人(東京160人、愛知24人、大阪129人)
スカウトや指導者の声

直前までつながるのか分からないことと、つながったとしてもどこの誰と交信できるのか分からない中で、知らないスカウトと無線を通じて話すことにとてもワクワクした。

電話とは違ういろんなルールがある中で、国内のスカウトと気軽に交信できることに驚いた。世界の人と外国語で交信が始まったときはもっと驚いた。

通信手段として手旗もやっているけれど、モールス信号をゲームや自己紹介で使ったり、交信そのものもオンラインゲームのように楽しめたりすると、スカウト同士でもっと楽しめると思う。

モールス信号はスカウトハンドブックに記載があるという認識程度で、具体的な指導には結びついていなかった。どれだけ伸ばすのか、どのタイミングで打つのかなど、注意する点をスカウトと共に学ぶことができた。

昨年体験会に参加したあとでアマチュア無線の免許を取得したスカウトがおり、そのスカウトが後輩スカウトに教えたり、堂々と交信している姿は頼もしいと感じました。

JOTA体験会(大阪会場)

JOTA体験会(愛知会場)


協 力
一般社団法人日本アマチュア無線連盟(JARL)
一般財団法人日本アマチュア無線振興協会(JARD)アイコム株式会社
アツデン株式会社
日本ボーイスカウトアマチュア無線クラブ
データでみる JOTA-JOTI 2021
JOTI 事前体験会

(9月12日午前・午後の2回/日本語での本番プログラム体験/オンライン開催)

インターネット会議システムの浸透が急速に進む中で、日本から JOTI の参加者を増やすため、国内のスカウト仲間とインターネットを通じて交信したり、 JOTA-JOTI 2021で提供されるプログラムを体験したりする事前体験会を実施。海外のスカウトや指導者( 今回は韓国、マレーシア、ドイツの3カ国 )との音声チャット、動画配信やゲストとのトークを交えたライブ配信プログラムを体験したほか、日本独自のプログラムとしてバーチャルで国内スカウトとの会話や外国語会話バッジの取得面談を行い、JOTI プログラムの幅広い内容を肌で感じる機会を提供しました。
音声チャットや文字チャットプログラムでは、参加者同士がスムースかつ安心してコミュニケーションできるように外国語対応者が支援したほか、国内の団同士で会話することでコミュニケーションに慣れてから外国スカウトとの音声チャットを体験するなどの工夫をしたグループも多くありました。
スカウトが恥ずかしがってしまうときには、まずはコミュニケーション。会話に慣れるところからスタートすることで、スカウトの気持ちも高まります。

 

参加者 562人(13県連盟 88のグループおよび個人)
スカウトや指導者の声

Skypeを利用したビデオ会話を中心に参加しました。日本のことを知らない外国スカウトのために、絵や写真、英語で書いた名前の札や質問を準備しておくことで会話が弾みました。

ビデオ会話の場合、国内外の団いずれも事前の調整は非常に大変。参加当日に飛び込みで交信を申し込んだり受けたりとする方が話しやすく、スカウトも盛り上がっていました。

通信手段として手旗もやっているけれど、モールス信号をゲームや自己紹介で使ったり、交信そのものもオンラインゲームのように楽しめたりすると、スカウト同士でもっと楽しめると思う。

スカウトが自宅からそれぞれ参加しましたが、指導者間でLINEをメインに相談や準備を進めたおかげで、スムースに活動を行うことができました。

英語が得意な方に頼りすぎてしまった部分があった。質問リストのほか、みんなで「ゆっくり話してください」といった定型文を練習するなどの英語対策をしておいた方が良いと感じた。

日本を紹介する情報として、アニメやマンガは世界共通のツールであることを再認識しました。そのほか、食べ物や着物、富士山や侍など日本を象徴するものも人気コンテンツでした。

兵庫・神戸第60団

兵庫・神戸第60団

兵庫・尼崎第26団

兵庫・尼崎第26団


協 力
国際活動サービスチーム(STIA)

日本連盟Webサイト https://www.scout.or.jp/member/jota-joti/

ボーイスカウト日本連盟機関誌「SCOUTING」2022年1月号にも掲載している内容です

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