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日韓スカウト交歓計画は、日本と韓国のスカウトが両国の理解を深め、より良好な関係を築くことを目的として1999(平成11)年から実施しています。これまでに通算約2,200人の韓国スカウトと指導者が来日し、日本のスカウトと交流を深めています。また、日本からも韓日スカウトフォーラム等へ派遣をしています。開催20 回目を迎えた今回は、1 月11日(土)から19日(日)までの9日間、大阪、兵庫、京都を会場に、交歓計画を実施しました。今号はその様子をご紹介します。

■日程
1月11日(土)〜13日(月)日韓スカウト交流プログラム
14日(火)〜17日(金)韓国派遣団見学プログラム
18日(土)〜19日(日)韓国派遣団ホームステイ
■場所
大阪、京都、兵庫
■人数
韓国連盟参加者 計40人(スカウト36人、指導者4人)
日本連盟参加者 計46人(29県連盟)

 


■日韓スカウト交流プログラム

日本のスカウトが交流プログラムの実施会場である大阪・羽衣青少年センターで韓国派遣団を出迎え、3日間の交流プログラムがスタート。初日は交歓計画の開会式と歓迎夕食会を行い、交流プログラムのオリエンテーションでは、国連の「アジェンダ 2030」の成立とその背景、持続可能な開発目標(SDGs)についての問題提起およびスカウティングの関連性について学びました。

2日目の午前はシンポジウムでSDGsの各目標について理解を深め、午後は日韓の混成グループに分かれてフォーラム形式で課題の掘り下げと具体策を考察し、両国で実践できるアクションプランを検討しました。スカウトが楽しみにしていた文化交流会では、両国スカウトが準備してきたダンスを披露し合い、大いに盛り上がりました。さらに、韓国スカウトが、韓国のお菓子や伝統衣装である韓ハン服ボクを紹介してくれました。

最終日の全体会では、2日目の分科会でグループごとにまとめた、SDGs の目標「健康、福祉」と「気候変動」の課題解決に向けた行動計画について意見を交えました。交流プログラムの閉会式において、日韓両国のスカウトが採択したアクションプランを発表し、それぞれの地域で実際に取り組んでいくことを確認しました。

今回の交流プログラムは、開催地である大阪のほか、近隣県より京都、兵庫および奈良、過去の開催地である神奈川と福岡のローバースカウトが中心になり運営しました。

 

■韓国スカウト各地見学およびホームステイ

交流プログラム後、韓国スカウトは大阪、兵庫、京都の各地を見学。大阪では、東大阪市の町工場を訪問し、「ものづくり」への情熱とイノベーションの気風に触れたほか、大韓民国民団大阪府本部と生野コリアタウンを訪問し、日韓交流の歴史と融合文化を体験。大阪スカウト会館も訪問しました。

兵庫では、パナソニックエコテクノロジーセンターで、循環型モノづくりと家電リサイクルについて学んだほか、姫路城や西宮ガーデンズを訪れました。京都では、三十三間堂と金閣寺を訪問し、世界文化遺産の荘厳な雰囲気を間近に体感。小川流煎茶道場では、煎茶道を体験し、日本のおもてなしの心を学びました。

このほか、学校法人金剛学園と東大阪市立日新高等学校を訪れ、生徒たちとも交流。最後のプログラムであるホームステイでは、2 泊3日をホスト家庭で家族の一員として過ごし、日本の生活習慣や文化を学びました。

参加スカウトの声( 抜粋・要約)

  • 英語で話し合うのは大変だったが、大きな問題も小さなことから始められると感じました。
  • 日本に初めて来た。大阪は聞いたことがあり一度来てみたかったので、よかったです。忘れられない経験ができました。
  • 自分の意見を伝えるのがあまり得意ではなかったけれど、今回のプログラムを通じて積極的に発言できるようになりました。
  • 日本の友達がたくさんできました。一生忘れない体験となりました。
  • 毎日が楽しくて最高でした。ローバーになったら、ファシリテーターをしたいです。
  • ただの観光では経験できないことができました。日本と韓国の似ているところと違いが分かりました。
  • 思った以上に英語が通じて嬉しかったです。これからも英語力を高めていきたいです。

 

ボーイスカウト日本連盟機関誌「SCOUTING」2020年3月号より

 

ギャラリー(2019年度)

この件に関するお問い合わせ

ボーイスカウト日本連盟事務局 国際業務タスクチーム
Email: intl@scout.or.jp

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