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<機関誌「SCOUTING」2023年1月号の記事を本サイトにも掲載しております。内容は機関誌発行当時のものです。>

指導者訓練は、参加するために指導者自身の時間を費やすことになります。丸1日の場合や何日かにわたる研修もあります。訓練の種類によっては、研修の効果を高めることを目的とした事前の研修(課題、スキルトレーニング)や、3泊以上の野営生活を要するものあります。このように参加するための条件があることで、指導者訓練に苦手意識を持たれている指導者の方がいらっしゃるかもしれません。そして、そういう負荷を敬遠して参加を躊躇してしまうかもしれませんが、そこにはその苦労の分だけ得るものがたくさんあります。今回は時間を費やしてでも、頑張って指導者訓練に参加された方の感想をお聞きしてみました。

千葉県連盟船橋第16団ローバースカウト
野口 愛織
ボーイスカウト講習会

私はビーバースカウトで入隊してから仲間と一緒に楽しく活動に参加していたので、指導者の立場で見たり考えたりしたことがありませんでした。今回の講習会に参加して、ボーイスカウトは座学では身に付かない非認知能力を養うことで、社会に出た時に役に立つスキルが身につくということを学ぶことができました。これからは、指導者としてスカウトたちが社会に役立てる人になるように行動したいと思います。自分が今まで体験して学んできたことを次の世代に繋げられるように、自分のスキルも磨き、いろいろなことに挑戦したいと思います。

千葉県連盟八千代第2団デンリーダー
﨑田 恵美
ボーイスカウト講習会

息子がカブ隊に上進し、私はデンリーダーになりましたが、同時に、分からないことだらけで不安になったことを今でも良く覚えています。そのなかで、参加させていただいたのがBS講習会でした。ボーイスカウトの歴史や各隊の仕組み、指導者についてなどを学び、ロープワークなどの実技を取り入れたゲームもありました。特に印象的だったのは、戸外へ移動する道中です。周りに大人が歩いていて目的地も分かっているのに、指令書と道しるべを頼りに歩くことが私にはドキドキ・ワクワク感満載! いつの間にか夢中になっていました。ただの移動が、伝え方と少しの工夫でこんなにも気持ちが違うものなのかと、沢山の気づきとスカウト活動へのヒントを得ることのできた1日でした。スカウトが楽しみながら学ぶことの大切さを改めて感じ、仲間と一緒に経験し感じたことを共有できる環境作りにこれからも努めていこうと思いました。

兵庫連盟相生第4団カブスカウト隊副長補
遠藤 真帆
ウッドバッジ研修所スカウトコース兵庫第12期

雨の中始まったスカウトコースでしたが、悪天候の中での体験からも学びがあり、苦しい体験や苦い経験もスカウトの成長につながるのだと分かりました。そしてスカウト活動における事前準備・計画の大切さや安全対策の重要性を再確認できました。夜の進級式を体験した時、篝火が焚かれた厳かな雰囲気の中で記章を授けていただいたのは初めての体験でした。儀式の特別な雰囲気も進歩への意欲につながると感じたので大変勉強になりました。3泊4日のキャンプを通して、スカウトの時とは違った視点でスカウトのキャンプを再体験することができ、自分がスカウトだった時の活動も多くのリーダーの支えがあったのだと気がつくことができました。今回の体験を今後の指導者としての活動に活かしていきたいです。

奈良県連盟北葛城第1団カブスカウト副長
山形 明日香
ウッドバッジ研修所スカウトコース奈良第3期

開催場所の「はやまの森」は、5月でも冷たい風が吹き、そのなかで参加したスカウトコースでした。指導者として経験の無い私がスカウトコースに参加したため、参加前は内容が分からず不安でした。しかし、事前課題のサポートを含め、スカウトコースの内容など先輩指導者からのサポートで不安が少しずつ解消されました。朝の点検ではその重要性や視点を教わり、スカウトの時とは違った視点であらゆることを見直すことができました。隊集会実習で行ったハイキングは想定が面白く、大人の私でも楽しめました。ちょっとした想定や工夫がプログラムに大事であることを再認識しました。今年から仕事では看護師として、ボーイスカウトではカブ隊副長として活動中です。引き続きスカウト活動や研修所で学んだことを社会の中で活かしていきたいと思います。

茨城県連盟ひたちなか第1団ビーバースカウト隊長
市毛 友美
ウッドバッジ実修所ビーバースカウト課程第46期

私は日々の活動で不安があり、プログラムをもっと勉強したいとの思いから参加しました。実修所では指導者の役割、隊の運営、保護者・地域社会へのアプローチ、プログラムの企画・展開・隊集会実習・評価などを学びました。セッションでは所員の皆様の心こもる熱いメッセージを受け、また同じ志を持つ仲間からも刺激をもらい、沢山の気付きがありました。ボーイスカウトの入り口であるビーバー隊は重要な部門です。責任重大ですが、ここでの学びは私の中で大きな自信となりました。あそびの中から楽しみの種を蒔いて、「ドキドキ」「ワクワク」するプログラムを展開し、子ども達に笑顔を届けていきたいと思います。さあ、「いつでも準備はできているぞ! 」

静岡県連盟富士第6団ビーバー・ベンチャースカウト隊長
山本 真一
ウッドクラフトコース第2期

この春、5月3日〜8日の日程で、愛知連盟・新城吉川野営場で実施された『ウッドクラフトコース第2期』に参加させていただきました。このコースは、吉川野営場というとても良い環境の中で、多くのことを楽しみながら学ぶことのできる5泊6日でした。自分自身はスカウトとしてこの運動を体験していませんので、スカウト教育法の要素というものを知識としては理解していたと思いますが、『チームシステム』や『自然』、『行うことによって学ぶ』はもちろん、『シンボルの活用』『成人の支援』、そこからの『個人の進歩』、それぞれの要素がリンクし、達成感や感動を与え、次への意欲となり、それを実体験として感じることのできる非常に貴重な研修となりました。

 

ボーイスカウト日本連盟機関誌「SCOUTING」2023年1月号にも掲載している内容です

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