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<機関誌「SCOUTING」2023年1月号の記事を本サイトにも掲載しております。内容は機関誌発行当時のものです。>

セーフ・フロム・ハームとは

2017年8月に開催された第41回世界スカウト会議において、「セーフ・フロム・ハーム世界方針」が採択されました。この方針では、各国スカウト連盟に対して、スカウトたちの安全を確保できる政策や施策を実行することを強く推奨し、「セーフ・フロム・ハーム」を展開する上で、以下の3つの側面での実行を必要としています。

  1. プログラムとしてスカウトに自信を持たせ、自尊心を大切にできるようにすること
  2. 隊指導者や団委員、役員等の18歳以上の指導者(副長補等も含む)がこの分野の理解と実行ができるようにすること
  3. 組織として、危機管理という側面から対応すること

ガイドラインをご覧いただくとわかりますが、「セーフ・フロム・ハーム」は、特別なことではありません。人権を尊重するということであり、人として守るべき社会ルールやマナーです。決して日々の活動に制約を加えるものではなく、危険や危害となるものからの保護、抑止、あるいは防止につながるものです。危険や危害をなくすためには、一部の人だけが取り組むのでなく、この運動に関わるすべての人がこれを実行することが必要です。一人ひとりの行動はもちろん大切ですが、同時に組織としての取り組みが大切です。指導者の皆さまにおかれましては、「セーフ・フロム・ハーム」の趣旨をご理解いただき、取り組んでいただきますようお願いいたします。

 

セーフ・フロム・ハーム 2023年度登録前研修

現在、加盟登録時に必須の「2023年度登録前研修」の受講が可能です。登録前研修は、全指導者およびローバースカウトが受講対象です。受講方法は、eラーニングとテキスト版の2通りあります。

  • eラーニングは、パソコンだけではなく、スマートフォンやタブレットでも受講できます。受講後に修了証を、所属団の団委員長へ提出してください。
  • オンラインで受講できない方は、日本連盟Webサイトからテキスト版データをダウンロードして研修を行い、同意書を団委員長へ提出してください。

 

スカウト向け教材

スカウト向けにセーフ・フロム・ハームの学習教材を提供しています。ビーバースカウトおよびカブスカウトを対象とした教材「思いやりの心ってなあに」は、一話完結型の12枚のカードを使用しながら、「ビーバー隊のきまり」や「カブ隊のさだめ」を再確認し、思いやりの大切さを学ぶ内容です。ボーイスカウトおよびベンチャースカウト向けの教材である漫画「セーフ・フロム・ハームってどんな意味?」と「多面体サイコロで遊ぼう」。特に、多面体サイコロは、コミュニケーションをとりながら遊ぶことで、仲間の意見を聞いたり共感したりするなど、相手の気持ちを感じ取り思いやりの心を育むことに繋げるものです。これらは、日本連盟Web サイトからダウンロード可能です。

日本連盟Webサイト:セーフ・フロム・ハーム
https://www.scout.or.jp/member/sfh/

 

ボーイスカウト日本連盟機関誌「SCOUTING」2023年1月号にも掲載している内容です

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