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13NA 実行委員 安藤 正紀

私が所属する横浜第30団は、神奈川県横浜市西区(みなとみらいや赤レンガ倉庫などが有名)で活動する地域団です。20年くらい前から、知的障がい、発達障がい等の子どもたちが毎年入団するようになりました。

多少の配慮はしますが、特別な内容のプログラムを用意したり担当の指導者を決めたりせず、分け隔てなく活動しています。指導者が必要以上に手をかけなくても、スカウトの集団(隊、班や組)がその子たちを包み込んでくれるからです。その分、保護者と指導者間のコミュニケーションが、より重要なポイントになります。当団でもそこを大切に、信頼関係を築いています。

また、障がいのあるスカウトを受け入れることで指導者の質がより高まり、保護者の信頼が口コミを生むなど、相乗効果によって健常スカウトもどんどん増え、障がいスカウトと健常スカウトが一緒に楽しく活動しています。
ここで、保護者の声を基にしたアグーナリーの特徴と実際の感想をご紹介します。

 


 

1. アグーナリーの特徴

参加人数規模とプログラム
参加者は約1,000人。発達障がいのあるスカウトには、ゆったりとして安心できるプログラムが展開される。また、プログラム内容も難しすぎず、カブスカウトや障がいのあるスカウトでも楽しみながら挑戦できる。

海外スカウトとの交流
前回の第12回大会には、オーストラリアや台湾、韓国など6つの国と地域からスカウトが参加。「国際障がいスカウトキャンプ大会」であるアグーナリーでは、カブスカウトのうちからさまざまな国のスカウトと触れ合い、文化などの多様性に接することができる。

コストパフォーマンス
一般的に、障がいのある子どもたちが体験活動などに参加する際、費用負担が大きいことがある。アグーナリーも決して安いとはいえないが、スカウトが自分の状況に応じてさまざまなプログラムに挑戦でき、費用対効果が高いといえる。

スペシャルゲスト
過去の大会では、天皇陛下(皇太子殿下として)や秋篠宮皇嗣同妃両殿下(秋篠宮殿下として)、眞子内親王殿下にもご台臨いただき、ときにはご一緒にテント張りを体験されるなど、皇室の方々を近くに感じられる機会がある。また、トップアスリートの方などにも訪問いただき、より多くの体験や挑戦につながる激励をいただいている。

 

2. 保護者の感想

⿎⿎国際大会で、さまざまな人たちと交流ができる。そのうえ、殿下がお越しになるなんてすごい!さすがボーイスカウトだと思う。
⿎⿎報告書を見るとよく分かるが、スカウト一人ひとりに焦点が合っている。

 


 

障がいは、一人ひとり異なります。それぞれが状況に応じてできることに挑戦するアグーナリーは、スカウトにとっても保護者や指導者にとっても、成長を感じることのできる活動のひとつです。
障がいの有無にかかわらず参加できるアグーナリーで、さまざまな体験をしましょう。
今年の夏、福島でお待ちしています。

https://www.scout.or.jp/member/13na/

ボーイスカウト日本連盟機関誌「SCOUTING」2020年3月号より

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