コロナ禍におけるスカウト活動の展開について

指導者のみなさまへ

政府より発出されていた「緊急事態宣言」、「まん延防止等重点措置」が9月30日で解除となり、各種制限の対象外となった都道府県では制限対策については段階的に緩和していくこととなりました。新型コロナウイルス感染症の拡大は、全てが収束したわけではありませんので、私たちは今後も地域の自治体などの要請に基づいた行動が求められています。
引き続き、各地域では、安全対策を十分にご配慮いただき、活動されるようお願いいたします。

昨年度は、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、十分な情報やワクチンなどの対策もなく、普段の活動を止むなく自粛せざるを得ない状況でした。これについてはオンラインなどの活用により、少しでもスカウト活動を進めていただくよう発信してきましたが、現在は、国民全体のワクチン接種も進み、夏には世界的な国家事業であるオリンピック・パラリンピックが開催されました。多くの会場が無観客ではありましたが、そのような中でも記録に挑戦するアスリートたちの姿に感動をしたことと思います。
改めて各地域では感染状況などを注視しつつも、可能な限り、スカウトたちが実際に集い、活動する機会を積極的に模索するようお願いいたします。スカウティングは「野外を教場とする」ことを忘れず、自然体験活動を通じて、人格を形成していく基礎となる経験を積極的に提供していきましょう。また、このような活動を進めていくうえで、スカウト、保護者の多様な価値観・考え方を尊重することも大切なことです。現状でヒトとの交流に対して、ストレスを感じるスカウトもいるかもしれません。少しずつでも、無理をせず、新しい日常の中での活動を模索してみてください。
すぐにできないものもありますが、できることも多くあります。
夏のキャンプを実施したある隊では、キャンプだけれどキャンプ(宿泊)をしない、毎日、「家から通う」キャンプをしたという話を聞きました。「今までの日常」である必要はありません。「今、できること」を、スカウトたちの自発性に委ねて行っていくことが私たちの活動だと思います。

昨年からの子どもたちの環境は、のびのびと成長するには非常に厳しい状況にあり、今後の子どもたちの心身にも大きな影響をもたらすのではないかとの研究者の声もあります。子どもたちの、その年齢ごとに必要とされる体験の機会が十分にありません。例えば、小学校入学前後で、「集団」での学び、あそび、生活といったものはどうでしょうか。今後、集団に馴染めないといった子どもが出てくるかもしれません。このような事態に、多くの保護者の方々も不安をお持ちと思われます。そして、この不安を少しでも取り除くこと、失われた機会を取り戻していくお手伝いをすることこそが、私たちのスカウト運動ができることではないでしょうか。

このようなこともぜひ、お考えいただき、各地域の活動を推進していただくようお願いいたします。

Scouting Never Stops いつの日も歩みを止めることなく、前へ進んでいきましょう。

日本連盟コミッショナー